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だらぼへ式ゲームレビュー:その1「北斗の拳(PS版)」

思うところありまして、ちょいと昔HP持ちだった頃に書いたゲームレビューを加筆修正して上げていこうかと。

今回取り上げるのはPS版北斗の拳。バンダイ・ナツメの強力タッグによる、ある意味最強の北斗ゲーです。

北斗の拳といいますと、FCやマーク3の時代から現在に至るまで様々なハードでゲーム化がなされてきましたが、実は意外なことに今作が初めてのフル3DCGによる北斗ゲーだったりします。今作の開発を手がけたのはナツメ。私的にはFCの「東方見文禄」のせいでバカゲーメーカーという認識が強く刷り込まれてしまってますが、FCやSFC、PSなど様々なハードで良作アクションを輩出しており、その筋から高い評価を受けているという一面も持っております。最近でもXBOX360で「オメガファイブ」を発表し高評価を博してますね。

しかしこのゲーム、OPデモから盛大にすっ飛ばしておりまして、アニメOPをフルポリゴンで完全再現するという力の入れよう(当然主題歌はクリスタルキングの「愛をとりもどせ」という念の入れよう)。あの秘孔を突かれて弾け飛びゅ雑魚のモーションまでもポリゴンで余裕で再現されております。タイトル画面でもスタッフのこだわりを感じる箇所がありまして、いきなり「STARTボタンを突け!」なんて言われたら誰でも突きたくなるじゃないですか!!あまりのインパクトに初めて見せられた時盛大にヤクルト噴出しかけて咽ました(実話)。この時点で「確信犯的なバカゲー」な闘気がPS本体から見えてきそうなんですが、さっさと先に進みましょう。

言われたとおりにスタートボタンを突くと、千葉繁氏のナレーションによる「199X年、世界は核の炎に包まれた」で始まる前口上。やはりこれがないと北斗って感じがしませんね。さらにしばらくすると「水だぁー!」「食料もたっぷりあるぜぇー!」といかにもな雑魚の雄叫びが聞こえてきて、いきなり視界に現れる雑魚の群に出会えます。もうモヒカンに無意味にごつい武器、やたらと威勢のいい台詞と、どこから見ても世紀末ルックに身を包んだ見事な雑魚に出会えます。この時点でもう「ああ、俺今北斗の世界にいるよ…」という気分にさせてくれます。

肝心のゲームの方はといいますと、デモシーンの合間にアクションシーンといった感じで進行していきます
アクションシーンは「ダイナマイト刑事」よろしく、俯瞰見下ろし画面での乱闘アクションになります。基本的に8方向への移動に加え攻撃ボタンとジャンプボタンという組み合わせですが、攻撃ボタンを押しっぱなしにすることで防御姿勢をとることも可能です。ただ操作性にくせがあり、慣れないうちは思うようにケンシロウを動かしにくい面もあります。ただアナログパッドを使えば若干マシになるかな、といった感じです。
またこのゲームには「見切り」というのがありまして、攻撃を仕掛けようとしている隙を狙って(実際には敵の体が光ってお知らせしてくれます)攻撃を当てると、残り体力に関係なく一撃で弾けとんで逝っちゃいます!!これこそ指先一つでダウンであり北斗神拳の醍醐味!!
敵の種類には通常雑魚の他に中ボスクラスの赤雑魚が存在するのですが、赤雑魚への見切りはちょっと異なります。見切りが決まると画面が切り替わり突然画面上部に雑魚の威勢のいい台詞が表示されます。そして中央にはなんかイヤンな感じの拳カーソル!!この拳カーソルの向きに対応したボタンを台詞が言い終わる前に突ききることによって、雑魚に秘孔を突いてやることができるのです。成功すれば当然赤雑魚は断末魔をあげて弾け飛びます。さらにご丁寧に、突ききるまでの時間に応じて断末魔が4段階に変わるというこの凝りよう!!これが、これこそが、店頭デモでも前面に押し出していた今作の肝「RTAS(リアルタイムあべしシステム)」なのです!!
RTASで赤雑魚を倒すとその場所から衝撃波が発生し、弾けとんだ衝撃で周りにいた雑魚をも吹き飛ばすことができ、うまく決めれば一発で雑魚をまとめて倒すことも可能です。
ボスクラスの敵や一部の雑魚は体力がなくなると自動的にRTASが発動するのですが、これに成功しない限りいくら体力を0にしても倒したことになりません。仮にRTASに失敗しても再度攻撃のチャンスはあるのですが、その際敵は大ジャンプして逃げてから秘孔入力OK状態になり、それを過ぎると体力が若干回復した状態で反撃してきます。止めを刺すには確実にRTASを極める必要がありますが、前述のクセのある操作性と相まって、逃げられた後なかなか秘孔を突きにいけず苦労しました(汗)。

デモシーンは名シーンの数々がほぼ忠実に再現されており、行き倒れのケンシロウに始まりバットやリンとの出会い、ジードへの百烈拳、種籾、ハート様への柔破斬、シンとの決着から、レイとの出会い、木偶狩り、うわらば、ジャギ様胸像、聖帝十字稜、死兆星見えまくり、ラオウ対トキ、そしてケンシロウ対ラオウの最終決戦に至るまで、北斗の拳の見所を凝縮した形になっています。
まさかそんなシーンまで!と思うような場面も再現されている一方、容量の都合で泣く泣くカットせざるをえないシーンもあったりするのですが、この辺りは致し方ないところではあります。とはいえ、「一部の五車星よりも、ミスミの爺さんやデカいババァなんじゃあぁぁぁ!」というスタッフの選択はどうなんだと思いますが(汗)。

しかし本作の真の醍醐味はやはり隠しモードの「世紀末シアター」「THEあべし」に尽きるのではないでしょうか。

世紀末シアターは第1章をクリアした時点で解禁となるおまけモードです。
これは「既にクリアした章のデモシーンの台詞を自由に入れ替えて編集することができる」というものなのですが、どう考えてもこれ、確信犯過ぎます。何しろ「リンに北斗懺悔拳」はもちろん「飛び降りる時の台詞、全部うわらば」「デカいババァが開口一番『こんにちは…花は好き?』」「心霊台突いた後で『ん、間違ったかな?』」「フドウに向かって『豚は豚小屋へ行け』発言」、果ては「ラオウの最後の台詞が雑魚の情けない断末魔」と、好き勝手絶頂に台詞を入れ替えて楽しむことができます。組合せ如何によっては腹筋が割れんばかりの破壊力を発揮するどころか、場合によっては台詞全てを雑魚のそれに差し替えて小物臭漂うケンシロウに仕立て上げるなど、イメージ破壊にも繋がりかねない恐ろしい代物だったりします。

THEあべしは各章をノーコンティニュークリアすることで解禁となるスコアアタックモードです。
30秒×5セット、計2分30秒の間に次々に現れる赤雑魚を倒していくのですが、「攻撃が当たった時点でRTASが即発動する」という特殊ルールになっています。そのためスコアを狙うとなると如何に効率よく敵をまとめて倒せるかが肝となるのですが、ルール上「秘孔突き放題」なので思う存分RTAS発動させまくって思う存分断末魔を堪能できるという非常に贅沢な楽しみ方もできるのです。何気に断末魔のパターンも豊富に用意されているので断末魔あげるたびに「聞こえんなぁ~?」と突っ込みいれながらやるのもまた一興かと。

全編通して思ったのは、とにかくスタッフの北斗に対する造詣の深さとこだわりがとんでもない方向に炸裂してるなぁということでしょうか。実際攻略本のスタッフインタビューでも「あの間抜けな断末魔が大好き」と語るくらいですしRTASの実装は必然だったのではないかと。またストーリーも容量の都合上一部省略されているとはいえ、できる限り原作・アニメに忠実に作っていった点は評価すべきではないでしょうか。アニメでは何故かカットされた「うわらば」が聞けるのは今作だけ!かもしれませんし。そういった意味ではやはり今作のスタッフは「北斗の拳」の肝をよくわかっているなと唸らざるをえません。でないと「初回特典:ジャギ様メタル胸像応募券」なんてことやらないでしょうし(汗)。
北斗好きの北斗好きによる北斗好きの為のゲームとして広く薦めたいと思います。

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