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だらぼへ式ゲームレビュー:その4「リルぷりっ ゆびぷるひめチェン!」

今回のお題はアーケード版「リルぷりっ ゆびぷるひめチェン!」。
セガの女児向けアーケード用カードゲームになります。

…稼動初期から大枚はたいてカード買い捲ってたのが懐かしいわね…(遠い目)

おとぎの国を救うため、おとぎばなしのお姫様の生まれ変わりの少女たちが魔法で大人に変身。アイドルトリオ「リルぷりっ」として活動することで、おとぎの国を救うために必要なハピネストーンを集めていく、というのがこのゲームの大まかな話なんですが、あんまり気にしなくても大丈夫です(うぉい)。

ゲームの操作はすべてタッチパネル上で行われます。

ほとんどのキッズ向けカードゲーム同様、お金を投入するとカードが排出され、その後「かんたんモード」「ふつうモード」「ゲームを終わる」のいずれかを選ぶことになります。「ゲームを終わる」はゲームをやらずカードだけが欲しいという人向けですね。「かんたんモード」「ふつうモード」を選ぶとゲーム開始になります。ゲームが始まると三人のキャラからリーダーを選択することになります。

●雪森りんご
白雪姫の生まれ変わり。楽しい歌が大好き。
明るく元気で、食べることが大好き!歌うことが得意だよ!(公式サイトより)

●高城レイラ
シンデレラの生まれ変わり。ファンシーな歌が大好き。
おっとりのんびり屋さんの女の子。とってもきれい好きでお掃除が大好き。(公式サイトより)

●笹原名月
かぐや姫の生まれ変わり。クールな歌が大好き。
正義感が強く、曲がったことが大嫌い!運動神経がとってもいいよ。(公式サイトより)

三人はそれぞれ得意な歌の傾向が存在するため、有利に運ぶためには得意な歌を見極める必要があります。

リーダーを選択すると今度は歌を披露するステージを選択することになります。ステージによって歌う曲目は決まっているので、リーダーの得意な系統の歌に合わせてステージを選択するもよし、高得点狙いであえてリーダーの苦手なステージに挑むもよしです。

ステージを選択するといよいよ前半の山場となる衣装変更に移ります。カードリーダーにカードを読み込ませることで「衣装」「模様」に加え「髪型」「アクセサリ」「靴」のいずれか一つのデータが画面に表示されます。衣装はカードを読み込ませることで変更可能です。またカードを読み込ませるたびに模様と髪型・アクセサリ・靴のいずれかが追加されていきます。模様と髪型・アクセサリ・靴は、「アイコンをタッチしたままリーダーに重ねる(ドラッグ&ドロップ)」ことで変わります。
ただし闇雲に衣装を着せればいいというものでもなく、「かわいい」「さわやか」「セクシー」「元気」の4項目からなるレーダーチャートが上画面に表示されます。そしてそのステージの観客が望んでいるイメージは青色の四角で表示されます。この青色の四角に重なるように、衣装や模様、アクセ等をとっかえひっかえしながら、今のイメージを示す赤い四角を調整していきます。レーダーチャートはどちらかを上げると逆にもう片方が引っ込んでしまうため、あらかじめ増減値を予想して(強者ともなるとほぼすべての増減値を覚えていた人もいたとかどーとか)衣装を合わせる必要があります。また各衣装にはステージとの相性も存在するため(これはカード上で確認することができます)、ステージに合わせた衣装選びも鍵となります。

衣装選択が終わるとお待ちかねの変身シーンになりますが、ここでも下画面に表示された魔法陣を5秒以内ですべてなぞりきるというミニゲームが待っております。リーダーによって魔法陣のデザインは異なりますがどれも5秒以内でなぞりきることのできるものなので、あせらなくても大丈夫でしょう。

変身シーンが終わると後半の山場となるダンスステージになります。
オンステージではリズムゲームの体裁を取っており、レール上を動くリング型マーカーと、同じくレール上に置かれている星マークがうまく重なったタイミングでマーカーをタッチしていきます。タッチするタイミングにより「PERFECT」「GOOD」「OK」「BAD」の4段階で判定され、PERFECT・GOODを連続で出すことでコンボが成立します。また星を見逃すと「MISS」判定となります。レールと星の配置は難易度とステージによって固定されているので、譜面さえ覚えることができればフルコンボも不可能ではありません。

ステージが終了すると総合成績が発表されます。総合成績は着せ替えパートの点数+魔法陣ボーナス+ダンスステージの点数の合計から算出され、スコアによってSS~Fランクまで格付けされます。そしてSランク以上をとった人のみ「アンコールステージ」SSランクを取った人のみ「スペシャルアンコールステージ」に進むことができます。

ゲームの大まかな流れはこんな感じです。

ラブandベリーの続く女児向けカードゲームとしてリリースされたのがこのリルぷりっなんですが、様々な点でセガの本気を窺い知ることができます。

このゲームの見た目での最大の特徴はその筐体自体にあります。それはタッチパネルが2画面設置されているという点。正面を向いた上画面と傾斜がついた下画面、そのどちらもがタッチパネルになっていて、基本的な動作はこのタッチパネルを触ることでOKです。また筐体内にはモーターが内蔵されおり、タッチするたびに筐体が振える仕組みになってます。しかし実際にやってみると振えるどころか「ゴゴ…ゴゴゴ…」と筐体が唸りを上げながら振動してる感覚で、初めて触った時には「おおっ!おおおっ!?」とびっくりしたものです。実際この感覚は病み付きになりますよ?
そして2画面を最大限に使ったダンスステージパート。リングワイド基板をフルに使った「縦2画面による3人ユニットのダンス」は見事の一言に尽きます。正直に言いますと箱○版アイドルマスター等に引けを取らないダンスモーションやモデリングの良さ、そして元イラストの雰囲気を損なわないシェーディング処理など、筐体のデザインともども人の目をひきつけるには十分すぎるものでした。

ゲーム面でもラブandベリーの反省点を生かしたのか、「1枚のカードに、衣装データのほかに模様データと髪型・アクセサリ・靴のいずれかのデータを持たせる」ことで、少ないカード枚数でも「ヘアアレンジをしたりアクセサリをつけたり靴を変えたり、衣装の模様を替えることができる」ため、少ない枚数でもかなり衣装アレンジの幅は広がっています。実際ラブandベリーは100枚前後集めてやっとスタートラインに立てるとも言われていたそうで(もっともラブandベリーは衣装カードが部位ごとに分かれていたせいもあるんでしょうが)、この辺のデータ簡略化はかなりいい方向に作用したと思います。たった一枚でも髪型・アクセサリ・靴のいずれかでアレンジすることができるんですから。

またラブandベリーとの差別化はキャラデザにも現れています。ラブandベリーがモデル体型の3Dモデリングで、かなり大人っぽいというかCGモデル独特の雰囲気だったのに対して、リルぷりっではキャラデザインに少女漫画家の陣名まい先生を起用、魔法少女というモチーフも手伝って、子供状態も変身後もより馴染みやすいアニメ調のキャラクターになっています。

しかしこのゲーム…実はダンスステージがとんでもない化け物でして!
「かんたんモード」では文字通り簡単な譜面になっていて子供でも安心してクリアできる難易度設定になってるのですが…「ふつうモード」になった瞬間突然牙を向いてきやがります!というか明らかに子供向けじゃない難易度になってます。多分これ「かんたん」か「むずかしい」のどっちかしかないです。おまいはどこのGBA版鉄腕アトムかと(汗)。実際子供連れのお父さんがこれ一緒になってやってた光景を見たんですが、あまりの難易度にお父さんヒィヒィ言ってました(実話)。
そして「ふつうモード」をSランク以上でクリアした人たちにはさらに高難度のアンコールステージが待ってるわけで。はっきり言ってこのアンコールステージ、普通のゲームで言うなら「 死 ぬ が 良 い 」(byケイブ)。そのくらい難易度が跳ね上がってます。何しろ「譜面がアンコールステージ専用のものに変わってる」だけならいいんですが「ダミーマーカーが平気で飛んでくる」「しかも2画面を逆手に取ったダミーマーカーまで登場する」とまあ、果たしてこの難易度設定で本来の客層である女児はついていけるのか!?と本気で心配したくなるほどに難易度は跳ね上がっております。ちなみに自分は出したことがないのですが「SSランク専用曲」と言うものもあったそうで。稼動当時専用スレに張り付いてた身としてはいつかは自力で出してみたかった曲です。結局Sランクどまりでしたが(汗)。

しかし点数をあえて捨てて自分の好きなコーデでダンスステージに挑むのも、またこのゲームの楽しみ方の一つではなかろうかとも思うわけです。というか自分がそういうプレイばっかりしてただけなんですけどね。ポニーテールにすることのできる「しあわせクローバー(おひさまピンク)」は好きで好きでよく使ってましたね。ドンだけポニテスキーだ俺。また衣装デザインも「アイドル衣装」という設定上、いかにもおとぎばなしのお姫様のようなドレス調や、パーカーみたいなアクティブな雰囲気など、バラエティに富んだデザインに溢れていたのもリルぷりっの面白さの一つだったのではないでしょうか。

とまあリングワイド基板搭載・2画面タッチパネル搭載とスペック的には申し分なかったリルぷりっのですが、アニメ化が発表され、その詳細が明らかになるにつれてだんだん大きなお友達が離れていったような気がしてなりません(少なくともスレ民からは落胆の声があちこちから上がってました)。せっかくAC版で声優が決定してるのに、芸能事務所からのごり押しで所属アイドルグループに変更されるというのはどうにもいい印象がもてませんでした。それに加えアニメ版の要素を無理にAC版に持ち込んだせいか末期には「実写リルぷりっカード」という斜め上な物まで登場してしまうまでになってしまいました。なんというか傍から見ててもアニメ化のせいで迷走してしまったという本末転倒な結果には初期から見てきた自分にはちょっと残念な気がしてなりません。
もう少しプロモーションをじっくり進めることができたら、もっと違っていたのではないでしょうか。

なおこのリルぷりっですが、残念ながら昨年11月をもって稼動終了しています。しかし前述の通り「リングワイド基板搭載・2画面タッチパネル搭載」というこの筐体を使った新しいゲームが登場することを願ってやみません。いや、本当にこれと合虫ガッツ・ムシキングだけで終わらせるのはもったいないですよ。

というわけで、レイラは俺の娘。異論は認める。

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